FP2級試験で頻出の「投資信託」について、仕組みや手数料、分類までを詳しく解説します。試験対策として重要なポイントを押さえておきましょう。
投資信託とは？
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を専門家（ファンドマネージャー）が運用する仕組みです。投資家は投資額に応じて運用成果を受け取ることができます。
投資信託のメリット
- 少額から投資可能：ネット証券では100円から購入できる
- 分散投資でリスク軽減：複数の株式や債券に分散投資が可能
- 運用を専門家に任せられる：投資の知識がなくてもプロが運用
投資信託の基礎用語
| 用語 | 意味 |
|---|
| 基準価格 | 投資信託の「株価」のようなもので、1万口あたりの金額で表示される |
| 純資産総額 | 投資信託が保有する資産の総額 |
| 分配金 | 運用で得た利益の一部を投資家に還元するお金（配当金のようなもの） |
※分配金を出さないファンドもあり、その場合は基準価格が上昇することで利益が反映されます。
投資信託の運営の仕組み
投資信託は主に3つの主体が関与して運営されています。
| 役割 | 概要 |
|---|
| 販売会社 | 投資家への販売、分配金の支払い、目論見書の交付 |
| 委託者（運用会社） | 投資の運用指示・目論見書の作成 |
| 受託者（信託銀行） | 投資信託の資産を管理・保管 |
この3者が連携して投資信託を運営している点を試験でも理解しておきましょう。
投資信託の分類
投資対象による分類
| 分類 | 内容 |
|---|
| 公社債投資信託 | 株式を一切含まず、公社債（国債・地方債・社債など）で運用 |
| 株式投資信託 | 株式を含むことが可能で、様々な資産と組み合わせた運用が可能 |
購入時期による分類
| 分類 | 内容 |
|---|
| 追加型投資信託 | 運用開始後も随時購入可能（オープン型） |
| 単位型投資信託 | 一定の募集期間内にのみ購入可能（ユニット型） |
運用手法による分類
| 分類 | 内容 |
|---|
| パッシブ運用 | 指数（例：日経平均株価）に連動する運用（インデックスファンド） |
| アクティブ運用 | 指数を上回る利益を狙う運用（運用コストが高くなる傾向） |
アクティブ運用の手法
| 分類 | 内容 |
|---|
| トップダウンアプローチ | マクロ経済や市場全体の動向を分析して銘柄を選択 |
| ボトムアップアプローチ | 個別企業の業績や成長性を分析して銘柄を選択 |
ブル・ベア型ファンド
| 分類 | 内容 |
|---|
| ブル型ファンド | 基準となる指数が上昇すると利益が出るファンド |
| ベア型ファンド | 基準となる指数が下落すると利益が出るファンド |
投資信託の情報開示（ディスクロージャー）
投資信託には情報開示が義務付けられています。
| 資料名 | 内容 |
|---|
| 目論見書（もくろみしょ） | 投資信託の「取扱説明書」。投資方針・リスク・手数料などが記載される |
| 運用報告書 | 決算ごとの運用実績や手数料の詳細が記載された報告書 |
投資信託のコスト
| タイミング | 手数料 | 説明 |
|---|
| 購入時 | 購入時手数料 | 購入金額の一定割合を販売会社に支払う（ノーロード＝手数料無料のものもある） |
| 保有時 | 信託報酬 | 運用管理費用として毎日基準価格から差し引かれる |
| 換金時 | 信託財産留保額 | 解約時に一部が控除され、ファンドを継続する投資家との公平性を保つ |
特にノーロード（購入時手数料無料）の投資信託を選ぶことでコストを抑えられます。
まとめ
FP2級試験では、投資信託の仕組みや分類、コストについての理解が求められます。以下のポイントを押さえておきましょう。
- 投資信託はプロが運用する分散投資商品
- 販売会社・委託者・受託者の役割を理解
- 投資対象・購入時期・運用手法による分類を理解
- 目論見書と運用報告書の役割を把握
- ノーロードや信託報酬などコストに注意
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