- 6つの係数を丸暗記で乗り切ろうとしていませんか?
- 語呂合わせを一生懸命覚えようとしていませんか?
- 問題のパターン、おさえきれていますか?
FP2級合格を目指して勉強中のあなたへ。このブログでは、FP2級の試験勉強を通して、お金と人生を豊かに設計するためのヒントをお伝えします。
ライフプランニングと資金計画の基礎となる6つの係数を、単なる暗記ではなく、理解と応用を通して深く掘り下げます。さらに、過去問分析に基づいた問題演習で、合格に必要なパターン認識力を養います。
ポイントは
係数というからには、元となる数字(金額)に「係数」を掛け算するものである
実際の試験問題を見てみましょう。
ライフプランの作成の際に活用される下記<資料>の各種係数に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
<資料>年率2%・期間5年の各種係数
終価係数 1.1041 現価係数 0.9057 年金終価係数 5.2040 減債基金係数 0.1922 年金現価係数 4.7135 資本回収係数 0.2122 1.現在保有する100万円を5年間、年率2%で複利運用した場合の元利合計額は、「100万円×1.1041」で求められる。
2.年率2%で複利運用しながら5年後に100万円を得るために必要な毎年の積立額は、「100万円×0.1922」で求められる。
3.年率2%で複利運用しながら5年間、毎年100万円を受け取るために必要な元本は、「100万円×5.2040」で求められる。
4.年率2%で複利運用しながら5年後に100万円を得るために必要な元本は、「100万円×0.9057」で求められる。
日本 FP 協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 20年9月
最も不適切なものを見つける問題です。3級であれば、4問分が1問分として出題されます。
順番に考えてみましょう。もっとスマートな考え方があるのかもしれませんが、私が一番考えやすい方法です。
- 100万円を年率2%、複利運用なので
1,000,000円 × 1.02を計算して、1,020,000円
1,020,000円 × 1.02を計算して・・・を5年分繰り返すと、1,104,080円となり、問題の100万 × 1.1041とほぼ同じ数字になったので「○適切」と判断 - 100万円を5年で貯めるには、利率を全く考えなければ、100万 × (1/5 = 0.2)となり20万円。利率があるので、実際は0.2より小さい数字で良いはず。提示された係数の中で0.2より小さい係数は0.1922だけなので、「○適切」と判断
- 5年間、毎年100万円受け取るというのは、貯蓄を取り崩して100万円ずつ得るということ。利息を得ることを考えたら500万円より少ない金額でOKなはずです。問題で提示された100万 × 5.2040=約520万だとしたら、多すぎて、マイナス金利状態になっているので、「×不適切」と判断
- 5年後に100万円になるのだから、今は100万円より少し少ない金額となります。ですので、0.9057を乗じているのは妥当だと考えます。 また、仮に元本が905,700円として、1と同じように1.02を掛け算していくと、5年後に約100万円となるので検算の結果もOKです。したがって「○適切」と判断します。
何に、何(係数)をかけると目標の金額に近づくのか?というのを考えるのがポイントです
次の問題
ライフプランニングにおける各種係数を用いた必要額の算出に関する次の記述の空欄(ア)、(イ)に
あてはまる語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。なお、算出に当たっては下記<資料>
の係数を乗算で使用し、手数料や税金等については考慮しないものとする。・ Aさんが60歳から65歳になるまでの5年間、年率2%で複利運用しながら、毎年200万
円を受け取る場合、60歳時点の元金として( ア )が必要となる。
・ Bさんが45歳から毎年一定額を積み立てながら年率2%で複利運用し、15年後の60歳時
に1,000万円を準備する場合、毎年の積立金額は( イ )となる。<資料>年率2%の各種係数
5年 15年 終価係数 1.1041 1.3459 現価係数 0.9057 0.7430 減債基金係数 0.1922 0.0578 資本回収係数 0.2122 0.0778 年金終価係数 5.204 17.2934 年金現価係数 4.7135 12.8493 1.(ア)9,057,000円 (イ)578,000円
日本 FP 協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 24年1月
2.(ア)9,057,000円 (イ)778,000円
3.(ア)9,427,000円 (イ)578,000円
4.(ア)9,427,000円 (イ)778,000円
(ア)について5年間200万円ずつ取り崩すと考え、利息があることを考えると200万×5の1000万円までは必要ないことがわかると思います。<資料>内の5年列で5より小さい係数は、4.7135となります。
200万円 × 4.7135 = 9,427,000円 となるので、3か4が候補
(イ)について、1000万円を15年間で貯めるので、利息がないとしたら1000万×(1/150=0.0667)となります。利息を考えると、少ない金額でよいので、0.0667より小さい係数を<資料>の15年列から探してみると、0.0578が該当します。
1000万円 × 0.0578 = 578,000円 となるので、3が正解
3級では、苦戦した6つの係数問題は、問題を多く解くことで慣れてきます。私も慣れてきました!
今回は、ここまでです。
コメント