AirPods Pro 3を入手して、半日ほど使ってみました。長期的な使い込みレビューではありませんが、初日の印象を率直にまとめたいと思います。私はAirPods Pro 2を長く愛用してきたので、その比較を交えつつ「進化した点」「気になる点」を整理していきます。
外観と装着感
ケースの外観
ケースの見た目はAirPods Pro 2とAirPods Pro 3で大きな差はありません。遠目に見ただけでは判別が難しいほど似ています。細部をよく観察すると、AirPods Pro 3のケースはわずかに厚みがあり、形状も微妙に変化していますが、日常的な使用では違いを意識することは少ないと思います。

左がAirPods Pro 2、右がAirPods Pro 3のケース。ちょっとだけ縦に長い

3のほうが、ちょっとだけ厚いでしょうか。それよりもLightningからUSB-Cになったのがうれしい(わたしのは、Lightningモデルだったので)
本体の外観と装着感
本体もAirPods Pro 2とほとんど同じデザインです。もしAirPods Pro 3単体を見せられたら、多くの人はAirPods Pro 2との違いに気づかないでしょう。スペック上の違いとしては、AirPods Pro 2の片側が約5.3g、AirPods Pro 3は約5.55gとわずかに重くなっています。サイズ感もほぼ同じですが、AirPods Pro 3は奥行き方向に少し厚みが出ています。

見た目は同じとおもいきや、よくよくみると、形状が結構変わっています
装着感については、半日使っただけでも「変わった」と感じました。AirPods Pro 2は耳に軽く乗せるような装着感で快適でしたが、AirPods Pro 3は「耳にねじ込む」方向へ変化しています。フィット感が強まり、ランニングや運動をする人にとっては安心できると思いますが、私はできるだけ軽い装着を好むので、少し残念に感じました。

イヤーチップの向きが変わっているので、耳への入り方も変わっています
また、イヤーチップはAirPods Pro 2の4サイズ(XS, S, M, L)に加えて「XXS」が新たに追加され、5サイズ展開になりました。耳の小さい人には嬉しい改良ですが、AirPods Pro 2との互換性がなく、AirPods Pro 3専用チップを使う必要があります。個人的には意外と重要なポイントです。

上がAirPods Pro 2のイヤーチップセット、下がAirPods Pro 3のイヤーチップセット、XXSが増えています。Mサイズは本体に装着済み。
ノイズキャンセリング性能
「従来比2倍」と表現されていますが、半日使っただけでも「これは本当に強化されている」と感じました。
たとえば、自宅の24時間換気システムの音。AirPods Pro 2では高めの動作音が聞こえていましたが、AirPods Pro 3ではほとんど気にならなくなりました。テレビの音声も同じで、AirPods Pro 2ではニュースの内容が聞き取れる程度に残っていましたが、AirPods Pro 3ではほぼ聞き取れません。人の声ですら「背後のノイズ」に変わってしまったのです。
極めつけは水洗トイレを流す音。AirPods Pro 2では「シャーッ」という流水音が耳につきましたが、AirPods Pro 3では驚くほど静かになりました。まさかトイレで進化を実感するとは思いませんでした。
ただし、電車や飛行機など、より騒がしい環境ではまだ試せていません。こちらは今後体験でき次第、追記していきたいと思います。
音質
半日ほどの試聴でも違いは感じ取れました。
- 低音:AirPods Pro 2より厚みが出て、ベースやドラムの迫力が増した印象です。
- 高音:シンバルやギターの響きがクリアになり、抜けが良くなりました。
- ボーカル:耳に近い位置で鳴っているように感じられ、声がより生々しく聞こえます。
私は空間オーディオをあまり好んでいませんでしたが、AirPods Pro 3では全体的な音質が底上げされているので、積極的に試してみてもいいかもしれないと感じています。特にロックやポップスなど、メリハリのある楽曲とは相性が良いと思いました。
音質に関しては、以前からある機能で、好みの音質を作ることができます。私は、これで高音重視の設定をしています。「AirPodsProでこんな音が出せるのか」と感心します。ほとんどの人がやった方がよいとおもいます。

カスタムオーディオ設定で、指示に従うだけです。見違える音質になって驚くと思います。
イヤーチップの変化
AirPods Pro 3のイヤーチップはフォーム素材が仕込まれており、触ると芯があるような感触です。硬すぎず、自然にフィットするよう工夫されています。そのため遮音性が増し、ノイズキャンセリングの効きにも好影響が出ていると感じます。
ただ、装着感は「耳にしっかり入れ込む」方向にシフトしました。安定感が増したのは確かですが、AirPods Pro 2の軽さを気に入っていた私にとっては少し惜しい変化です。また、AirPods Pro 2用のサードパーティ製イヤーチップは使えないため、AirPods Pro 3専用品の発売を待つ必要があります。
総合評価(半日レビュー時点)
AirPods Pro 3は、半日使っただけでも「確実に進化している」と感じました。
- ノイズキャンセリングと音質は文句なしにレベルアップ
- 装着感は好みが分かれるのでお試し必須
- AirPods Pro 2からの買い替えなら「進化を感じられる」一方、軽い装着感が好きな人は慎重に
- 初めてProを買う人にとっては「間違いのない選択肢」
- 1万円前後のイヤホンからの乗り換えなら「良い買い物をした」と思えるはず
- 一方で、LDACやAptX HD対応の高級イヤホンからの乗り換えでは、AACの限界に物足りなさを感じるかもしれません
- 価格が気になる人は、AirPods Pro 2をセール価格で狙ってもいいかも。
結論としては、「進化は明らかにあるが、装着感は相性を確認してほしい」というのが半日レビューの段階での私の感想です。
👉 まずはファーストインプレッションとしてまとめました。今後、電車や飛行機など騒がしい環境での実使用も試しつつ、長期レビューとして記事をアップデートしていきたいと思います。
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