FP2級資格取得を目指している方へ、医療保険やがん保険、介護保険など、保険の基本をわかりやすく解説します。第三分野の保険は、特に試験で出やすい部分が多く含まれています。特に医療保険やがん保険の特徴とそれぞれの給付金の仕組み、責任開始日と免責期間のポイントを押さえておきましょう。
医療保険の基本
医療保険の特徴
医療保険は、病気や怪我で入院や手術が必要になった際の費用をカバーする保険です。年齢や性別によって保険料が異なり、主に以下の2種類があります。
- 終身型保険: 一生涯保険料を払い続ける。
- 更新型保険: 一定期間ごとに保険を更新。更新時には保険料が高くなる。
入院特約
入院特約では、入院にかかる費用をカバーします。一入院あたりの支払い限度日数があり、一般的には60日や120日が多いです。
同一疾病で再入院する場合、180日以内であれば、合算して支払い限度日数が計算されます。また、正常分娩や人間ドックの受診は対象外です。
がん保険の基本
がん保険の特徴
がん保険は、がんと診断された場合の治療費用をカバーします。診断給付金や手術給付金があり、以下のポイントを押さえておきましょう。
- 診断給付金: がんと診断された時点で一時金として支払われる。
- 入院給付金: がんの治療で入院した場合、日数無制限で給付金が支払われることが多い。
- 手術給付金: 手術に応じた倍率で給付金が支払われる。
がん保険の入院給付は、がんという病気の特性上、日数が無制限なんですね
責任開始日と免責期間
がん保険には、責任開始日から90日間の免責期間があります。この期間中にがんと診断されても保険金は支払われません。これは、既にがんを患っている人が保険に加入するリスクを防ぐためです。
介護保険とその他の保険
介護保障保険
介護保障保険は、介護が必要になった際の費用をカバーします。公的介護保険では賄いきれない部分を補うことが目的です。要介護度に連動するタイプと、保険会社独自の基準を用いる非連動型があります。
所得保障保険
所得保障保険は、病気や怪我で仕事ができなくなった場合の収入を補償します。入院の有無にかかわらず、収入が減少した場合に保険金が支払われます。
過去問
第三分野の保険や特約の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
1.ガン保険の入院給付金には、1回の入院での支払限度日数や保険期間を通じて累計した支払限度日数が定められている。
2.所得補償保険では、ケガや病気によって就業不能となった場合であっても、所定の医療機関に入院しなければ、補償の対象とならない。
3.医療保険では、退院後に入院給付金を受け取り、その退院日の翌日から180日を超えた後に前回と同一の疾病により再入院した場合、1回の入院での支払日数は前回の入院での支払日数と合算されない。
4.先進医療特約では、契約時点において厚生労働大臣により定められていた先進医療が給付の対象となり、契約後に定められた先進医療は、給付の対象とならない。
日本 FP 協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 20年1月
最も「○適切」な選択肢を選ぶ問題
- がん保険は入院日数は無制限ですので、「×不適切」です。
- 所得補償保険は、入院の有無にかかわらず補償されますので「×不適切」です。
- 前回の退院から180日以内であれば、支払い日数が合算されますが、問題では180日を超えた後と、あるので、「○適切」です。
- 先進医療特約は、3級でも散々やったと思います。その治療を受ける時点で、厚生労働大臣から定められているかどうかで、適用されますので「×不適切」です。
今回は、ここまでです。
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