今回は、FP2級で頻出の「介護保険」についてまとめます。
介護保険制度は高齢化社会において重要な社会保険制度のひとつであり、年金や医療と同じく試験でもよく出題されます。制度の全体像をつかみつつ、出やすいポイントを押さえておきましょう。
介護保険の概要
介護保険とは、加齢や病気などで介護が必要になったときに、必要なサービスを受けられる社会保険制度です。運営は市町村(保険者)が行います。
対象者(被保険者)
被保険者は次の2つに分かれます:
区分 | 対象 | 特徴 |
---|---|---|
第1号被保険者 | 65歳以上 | 原則として全員が加入 |
第2号被保険者 | 40歳以上65歳未満の医療保険加入者 | 特定疾病により介護が必要と認定された場合のみ対象 |
※特定疾病とは、がん末期、初老期認知症、関節リウマチなど16種類が該当します。
要介護認定
介護保険サービスを利用するには、市町村に申請して要介護認定を受ける必要があります。
認定は次の7段階に分類されます:
- 非該当(自立)
- 要支援1・2
- 要介護1~5
費用負担と保険料
介護保険の費用は公費(税金)50%、保険料50%でまかなわれます。保険料は原則、第1号被保険者については、年金から天引き(特別徴収)され、第2号被保険者は、公的医療保険と一緒に徴収されます。
サービス利用時の自己負担割合
所得区分 | 自己負担割合 |
---|---|
一般 | 原則1割 |
一定以上の所得者 | 2割または3割(所得に応じて判定) |
保険者と納付方法
- 保険者:市町村
- 納付方法:年金からの特別徴収が原則(対象外の人は普通徴収)
試験に出やすいポイントまとめ
- 第1号:65歳以上 → 原則全員加入
- 第2号:40歳~64歳の医療保険加入者 → 特定疾病に限る
- サービスを受けるには 要介護認定 が必要
- 自己負担は原則1割(一定以上の所得で2〜3割)
- 保険料は 年金から天引き
- 保険者は 市町村
おわりに
介護保険は、他の社会保険(健康保険や国民健康保険)とも関係が深く、混同しやすい部分も多いですが、対象者の違いや負担割合などの数字を押さえることで得点源になります。
FP2級では「第2号被保険者が対象になる条件」や「自己負担割合」など、細かいところがよく問われるので、表や箇条書きを使って繰り返し確認すると覚えやすいです。
コメント