【3分で解説!FP2級】金融資産運用~ポートフォリオ理論の応用:相関係数とシャープレシオの基礎解説

ファイナンシャルプランナー2級

FP2級試験において、相関係数シャープレシオは頻出テーマです。ポートフォリオ理論の重要なポイントを整理し、試験対策に役立つ内容にまとめました。


分散投資とは?

分散投資とは、複数の異なる金融商品に投資することでリスクを軽減する手法です。

分散投資の種類

  • 投資対象の分散
    • 例)株式、債券、投資信託など異なる資産クラスへの投資
    • 例)日本株、米国株、新興国株など地域を分ける
  • 投資時期の分散(タイミングの分散)
    • 一度にまとめて投資するのではなく、ドルコスト平均法などを活用して複数回に分けて投資する手法です。
    • 高値づかみのリスクを軽減し、平均取得単価を下げる効果があります。

相関係数とは?

相関係数は、2つの資産の値動きがどれだけ似ているかを数値で表したものです。

相関係数の数値と意味

相関係数意味
1完全に同じ動きをする(正の相関)ANAとJALなど、同業種の企業
0全く関係のない動きをする株式と不動産、異なる業界の企業
-1完全に逆の動きをする(負の相関)旅行業と宅配ピザ業界など、異なる市場動向

相関係数の活用

  • 相関係数が低い(上記表マイナス1のような)商品を組み合わせると、リスクの分散効果が高まります。
  • 相関係数が1に近い商品を組み合わせても、リスク分散効果は期待できません。

システマティックリスクと非システマティックリスク

投資のリスクは2種類に分類されます。

システマティックリスク(除去できないリスク)

  • 市場全体の影響を受けるリスク
  • 例)リーマンショック、東日本大震災、世界的な不況
  • 分散投資では防げないリスク

非システマティックリスク(分散可能なリスク)

  • 特定の企業や業界に関わるリスク
  • 例)1社の業績悪化や不祥事
  • 分散投資により軽減可能なリスク
リスクの種類特徴分散投資で軽減可能か
システマティックリスク市場全体の影響×(軽減不可)
非システマティックリスク個別の企業や業界の影響○(軽減可能)

シャープレシオとは?

シャープレシオは、リスクを考慮した収益の効率性を測る指標です。
数値が高いほど優れた投資と評価できます。

シャープレシオの計算式

これは、出題頻度が高いので、ここだけは式を暗記した方がよいです

計算例

  • ポートフォリオの収益率:11%
  • 安全資産の利子率(無リスク資産利子率):1%
  • 標準偏差(リスク):5%

この場合、シャープレシオは2.0となります。

シャープレシオのポイント

  • 値が大きいほど効率的な投資と判断されます。
  • 安全資産の利子率(無リスク資産利子率)を引くことで、誰でも得られる利益を除外し、投資の実力を評価することができます。

試験対策のポイント

相関係数は「-1」に近いほどリスク分散効果が高い
非システマティックリスクは「分散投資」で軽減可能
シャープレシオは「高いほど優れた投資商品」

計算問題が頻出するテーマですので、数値を用いた練習を繰り返し行うと効果的です。FP2級合格に向けて、しっかりと理解を深めましょう。

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